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ホワイトハート


17世紀頃からベネツィアで作られるようになったこのビーズは、同じく交易品として世界中に運ばれた 幾多のビーズの中でも特に求められ、愛された。このビーズは色の異なるガラスが重ねられた2層構造になっていて 内側に不透明の白のガラスが使われ中央部分が白くなっていることがホワイトハートと呼ばれる由縁である。 ホワイトハートは海を越え、古代からの交易路を伝って世界各地へ運ばれた。 ポルトガル商人の手により、喜望峰航路を回ってアフリカの各地の原住民の褐色の肌に彩りを加え、 オランダ商人によって大西洋を渡り北アメリカのインディアンたちの胸を飾り、イスラム商人の手でシルクロードを伝いインド、 東南アジアの各諸島へ運ばれ、儀礼や婚礼時の装飾品になった。


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カレンシルバー


タイ北部からミャンマーにかけて生活している山岳民族、カレン族が作るシルバー(純度95%以上)であり、この一帯に居住する 主要な山岳民族はたいてい古くから継承してきた民族独自の伝統的デザインを持っており、それが施されたシルバーを装飾品として 用いている。70年代半ば、ある銀細工師の家族が山を降り、町に自分たちが作ったシルバーを持ち込んで売った。それが始まりであり 現在、カレン族のシルバービーズが世界のビーズ愛好家に知られるようになった。 また、カレン族の刻印には様々な意味や願いが込められている。 自然と共存する彼らの作るものには、身近に暮らす動植物や生活道具などを象ったものが多い。 そこには自然を畏れ敬うアニミズムの思想が流れている。


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ナガ族


ナガ族(Naga)はインド北東部、ミャンマー国境上に沿うナガランド一帯に生息するモンゴロイド系の民族で ナガとは、この部族がつける耳飾のことである。 「首刈り族」として知られる山岳民族ナガ族は、生まれながらの戦士としての誇り高さゆえに、インド・ビルマ両国の支配をも許さず、 実に20世紀初頭まで、孤立した環境の中で独自の文化・風俗を守ってきました。 インドーモンゴロイドの風貌を持ちながら、その独特の風俗は、ネイティブアメリカンに似て、猛々しさを感じさせるものが 多くみられます。ナガ族には富と権力の象徴としてたくさんのビーズ類を好んで身に付ける習慣がありました。 これらのすべては交易で外から持ち込まれたものであり、ナガ族による製作のものはありません。 カーネリアン・真鍮製品は主にインドから、山の民にとって貴重な貝のビーズはベンガル湾から運ばれたものであり、 ガラスビーズは、インドまたは中国、ヨーロッパから持ち込まれたものです。 ナガ族の好んだとんぼ玉・ビーズは、独特のセンスが感じられおもしろみがあります。


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ルドラクシャー


ルドラクシャーとは、インド、ネパール、チベットなど、アジアの国々で特別に神聖なものとして尊重されている 菩提樹(インド菩提樹)の実のことです。このルドラクシャーは、首にかけるだけで、あるいは一目見るだけでもカルマ(業)や 心が浄化されるほど強力なものとされており、インドでは、他とは比較できないほど、特別に神聖なものとみなされています。 このルドラークシャは、ひもを通すことにより、ペンダント、ブレスレット、ネックレス、あるいはジャパマーラー(マントラ数珠) として使用されています。 また、そのビーズ(珠)のまま、祭壇に安置してプージャー(供養や礼拝)の対象として使用されることもよくあります。 もともとルドラクシャーは、シャクティー(霊的な力)を得て修行を進めるために、昔から、霊性の向上を目指す多くの修行者たちに 使用されてきた非常にスピリチュアルなものです。シヴァ神(ヒンドゥー教)も愛用しているとも言われています。


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鳳眼菩提樹(ホウガンボダイジュ)


実の表面に1つ目模様(ワンアイ)があるのが大きな特徴で、鳳凰の眼に見立てて鳳眼菩提樹(ほうがんぼだいじゅ、ホウガンボダイジュ) と呼ばれています。この鳳眼菩提樹は、主にチベット密教僧(ラマ僧)に人気で、ネパールではヒンズー教徒の ルドラクシャと並ぶ数珠の素材として有名です。


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星月菩提樹


実の表面にある1個の丸い窪みは『月』、無数の黒点は夜空の『星』を表し、 仏界の『宇宙』を表していると謂われています。


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